[ヨシヒコ1] ウッサンの村
とある村で、一人の教祖が壇上に上がり、そこ群がった村人らが意味もなく熱狂している。
出展 youtube.com/
—– 厳かな効果音がわざとらしく鳴り響く —–
「教祖!教祖!教祖!教祖!」
金髪のマッシュルームカットのすっとぼけた男は壇上で、村人らに向かい軽く両手を上げ、村人の歓声に答えるがごとく”苦しゅうない苦しゅうない”とでも言—– 厳かな効果音がわざとらしく鳴り響く —–いたげに村人を左右に軽く見渡す。
教祖:「さあ。施しの時間だよ」
—– 厳かな効果音がわざとらしく鳴り響く —–
村人が歓喜に湧き、我も我もと手をあげる。
どうやらこのうんさん臭い教祖に施しを受けたいようだ。
教祖は一人の冴えない顔の村人を指した。
冴えない顔の村人1:「子供が蜂に刺されました。どうすればよいでしょう。教祖!」
—- どうでもいい悩みである。 —-
聞いたか聞かんや、天を仰ぎ、目を静かに閉じ、髪の毛を少しかき分ける教祖。
—– 清らかに一筋の鐘の音 —–
教祖:「刺されたとこ、ツメとツメでこういう感じで押し出す感じでやって、そのあと・・・・ツバつけよ」
すかさず教祖”言ったった”感の顔で静かに両手を上げる。
—– 厳かな効果音がわざとらしく鳴り響く —–
村人歓声
★ここは放送されない台本だけの施しシーン
次は我と村人が手を上げる「ハイ!ハイ!ハイ!ハイ!」
一人の更に冴えない顔の村人が選ばれた。
更に冴えない顔の村人2「ふきのとうはどうやって食べればよろしいでしょうか?教祖!」
—- ググれカスの悩みである。 —-
聞いたか聞かんや、天を仰ぎ、目を静かに閉じ、髪の毛を少しかき分ける教祖。
—– 清らかに一筋の鐘の音 —–
教祖:「・・・・・味噌にあえなさい。・・・・そしてご飯にのせなさい」
すかさず教祖”言ったった”感の顔で静かに両手を上げる。
—– 厳かな効果音がわざとらしく鳴り響く —–
村人歓声
次は我と村人が手を上げる「ハイ!ハイ!ハイ!ハイ!」
今度はまともな村人が選ばれた。
村人3:「地球から最初に出る星まで何光年離れていますか?教祖!」
教祖:「・・・・・」
村人3:「何光年ですか?教祖!」
教祖:「他に施しを受けたい者はおるか?」
村人3:「何光年ですか?教祖!」
教祖:「・・・・・」
村人3:「あれ?教祖!もしかして知ら・・・」
教祖:「だーーーーーん!!」
と村人3に気を送ると村人3は倒れる。
村人歓声
教祖:「さあ。どんどん施すよ」
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[ヨシヒコ1] メレブ登場
ヨシヒコとダンジョー、ムラサキが来る。
ダンジョー:「村だな。あそこで食料を調達しよう」
ヨシヒコ:「そうしましょう」
突如後ろにいたムラサキが、
ムラサキ:「父の仇ーーー!」
ヨシヒコの肩口を刺す。
ヨシヒコ:怒り口調で「何度言わせるんだ!もう少し確信持ってから刺しなさい!」
ヨシヒコ:「キリが無いので、引っ込むヤツに変えておいたぞ」
※”引っ込むヤツ”とは、おもちゃの引っ込む剣である。
ムラサキ:悔しそうに「いつの間に、引っ込むヤツに・・・・・」
ダンジョー:「お前には引っ込むヤツがお似合いだ」
[ヨシヒコ1] ウッサンの村
ウッサンの村に入ったヨシヒコ一行。
教祖の施しは尚も続いている。
ダンジョー:「なんじゃありゃ」
教祖:「それ、連絡来てから一回あえて間を置いて・・・・・。あれ?私の事嫌いなのかな?と一度思わせておいて、”俺も好きだよ”。むたいな。・・・・・多少じらすが良い。」
すかさず教祖”言ったった”感の顔で静かに両手を上げる。
—– 厳かな効果音がわざとらしく鳴り響く —–
村人歓声
ダンジョー:「恋愛相談か」
ムラサキ:「どうでもいいな」
ヨシヒコ:「・・・・・・」
続いて教祖が大きな岩を手も触れずに持ち上げている。
—– 厳かな効果音がわざとらしく鳴り響く —–
村人歓声
ムラサキ:「スゴイ!あんな岩が宙に浮いてる」
ヨシヒコ:「・・・・・・」
得意げに手を振る教祖。
ヨシヒコ一行が食料を調達していると、そこへ教祖が通り掛かる。
教祖:「見ない顔だな。外の話が聞きたい。のちに私の屋敷に来るがいい」
ヨシヒコ:「はい。教祖」
ムラサキ:「なんだよ。あいつ。超上から目線じゃん」
ダンジョー:「教祖だからな」
その時ヨシヒコの横を通り過ぎる男らが・・・・
男1:「さすがに重いな、あの岩」
男2:「更にデカくされちゃったからな」
ヨシヒコ:「・・・・・・」
— 1話その④終わり ・・・・ 1話その⑤に続く —
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