[ヨシヒコ1] メレブの屋敷にて
ヨシヒコ一行が教祖メレブの屋敷のとある客間で待たされている。
メレブ:「すぱーーーん」と自分の口で言いながら襖を両手で開いて登場
ヨシヒコ一行”なんじゃ?”と思いつつ、メレブに注目。
メレブ:「スタスタ」と言いながら、シャナリシャナリと少し前へ歩き、一旦立ち止まって45度左に方向転換すると再び、
メレブ:「スタスタスタ スタスタスタ」と言いながら、シャナリシャナリ歩く。
立ち止まって
メレブ:「クイッ」と言いながら、再び方向転換をし、更に数歩「スタスタスタ」と歩く。
ようやく立ち止まるとヨシヒコ一行らの右斜めに位置した場所へ落ち着き、
メレブ:「んーーーーーん」「ぱふーーん」と言いながら座った。
※書くの面倒だから早く座れ!
メレブは厳かに座禅を組み、その両足の上で両手の平を上に軽く開いて、あたかも仏様のように座っている。
メレブは静かににヨシヒコ一行らに顔を向け
メレブ:「ご苦労である。そなたたち、どこから来た?」
ヨシヒコ:「カボイの村です」
メレブは羨望の眼差しを天井に向けながら・・・・
メレブ:「カボイか・・・・・知らない」
メレブ:「疫病の具合はどうだ」
ヨシヒコ:「何人も死にました。私は幻の薬草を探しに先に旅だった父と薬草を求めて旅立ちました」
メレブ:「それはご苦労だな」
メレブはダンジョーへ顔を向け・・・
メレブ:「お前は?」
ダンジョー:「俺はこいつが俺の話を全部聞いて、俺がこいつを殺すまで一緒に旅をすることにしてるんだ。あははは」
メレブ:「なにそれ?すごいわかりにくい動機・・・」
ヨシヒコ:「仲間です」
驚いて目を見開きヨシヒコに説教する。
メレブ:「仲間じゃないでしょう。・・・殺そうとしてんだよ、お前の事!」頭をかしげる様子。
メレブは取り直して、ムラサキを見る。
メレブ:「で、女は?」
ムラサキ:「女とか呼ぶのやめてくんない」
メレブ:「おっと、気ぃ強い系?嫌いじゃない嫌いじゃない◯✕△&%#ごめんごめん」
メレブ俄に喜ぶが直ぐに教祖口調に戻り、
メレブ:「名は何と申す」
ムラサキは、面倒くさそうに
ムラサキ:「ムラサキ」
メレブ:「ほほぅムラサキ、お前はどういう関係だ」
ムラサキ:「こいつが父の仇。いつか殺します」
メレブぶったまげる!
出展 youtube.com/
メレブ:「二人ともこいつの事殺そうとしてるの?」
ヨシヒコ:「仲間です」
メレブ:「仲間じゃないでしょう。だから殺そうとしてんだよ!二人とも」
メレブ:「旅してても気が気じゃないよね。なんか歩いてても、こう・・・・・こう・・・・もうどっからでも刺されるよね!」
ヨシヒコ:「ムラサキは引っ込むヤツですから」
メレブ:「・・?ん?何?何?引っ込むヤツって・・・わかんないお前・・・やだ」
メレブ:「まあ、いいや。酒を持て!乾杯だ乾杯!」
メレブ再び教祖口調に戻り
メレブ:「今宵は外の話でも聞いて盛り上がろう。」
メレブとヨシヒコ一行はゆっくりと盃を口につける。
メレブ:「逆に何か受けたい施しはあるか?」
ヨシヒコ:「時に教祖」
メレブ:「なんだ」
ヨシヒコ:「教祖が大きな岩を浮かせたのを見ました」
メレブ急に嬉しそうに
メレブ:「あ、見てくれた?」
ヨシヒコ:「あれ、布の裏側で人が持ち上げてますよね」
メレブ挙動不審になる
メレブ:「はー?はー?何言ってんの違うよ。はーー?」
ヨシヒコ:「布の前に板の台座があってそれが布の裏側に繋がってて、それを後ろで3人くらいで持ち上げてますよね」
メレブキョドって、近くにあるたぬきの剥製を触りまくる
メレブ:笑いながら「はー?何言ってんの?」
たぬきの剥製に向かって
メレブ:「何言ってんだろうねお兄ちゃんは?」
メレブ:「何言ってんだろうね。おかしいねおかしいねハハハ」
ムラサキ:「わかりやすくキョドってんじゃん」
メレブ:「キョドってません。キョドってません。キョドってませんけど。ハハハ」
ヨシヒコ:「最近、岩が重くなったって言ってた人達がいました。多分、彼らが持ち上げているのでしょう」
メレブ:「誰だろう誰だろう」
ムラサキ:「一気に万事休すじゃん」
メレブ:「っだよ!うるせーなー!」「何なんだよ!楽しく飲もうってのによう・・・来て早々よーーイチャモンつけやがってよー!」
ムラサキ:「逆ギレだよ」
ヨシヒコ:「いえ、教祖を怒らせようと思って言ったわけではありません。私は村にいる時に大工をしていたものでよくできた装置だと思ったものですから」
メレブは”よく出来た”の言葉に歓喜する
メレブ:「そうなんだ!良くできてるだろ!あれ一度もバレた事ないんだ!結構何回もやったり・・・・」
メレブ:「ちがう!何バレるって!やだ!気分悪い帰る!」
メレブブチ切れて、自分の家なのに帰ると言って立ち去る。
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[ヨシヒコ1] 呪文「ハナブー」
ヨシヒコ達が、早朝の誰もいない村を出ていこうとしていると、
メレブ:「まってくれー!待って!」
メレブが息も絶え絶え追っかけてきた
ムラサキ:「どうしたのインチキ教祖」
メレブ:「インチキって言うな」
ムラサキ:「じゃ、ウソメッチャつく教祖」
メレブ:「更に悪意をかんじるぞ」
ヨシヒコ:「昨日はすみませんでした。失礼な質問をして」
メレブ:「いいんだ。本当の話だから」
ムラサキ:「ほーーーらーー」
メレブ:「そういう良い方やめて」
ダンジョー:「ほーーーらーー」
メレブ:「おっさんもそう言いうのやめて」
ダンジョー:「おっさん言うな」
ヨシヒコ:「どうしたんですか?こんな朝早く」
メレブ:「一緒に旅をさせてくれ」
3人:「え?」
メレブ:「教祖はもう疲れた。誰かにバレたらやめようと思ってたんだよね。」「もう村人の思いを引き受けるの真っ平だ」
ヨシヒコ:「しかし、教祖がいなくなったら村人達は路頭に迷います」
メレブ:「いなくなったらなったで、何とかする連中」
ダンジョー:「退屈しのぎするような、甘い旅では無いぞ」
メレブ:「それでもいい。外の世界を見たいんだ。あ!それと魔法を使えるのは本当だぞ」
メレブ:「さすがに、岩を浮かせるとか無理だけど・・・・」
おもむろにムラサキに向き直ったメレブは、杖を前に押し出すようなしぐさで、ムラサキに念を送った。
—— ピロピロリン ———
メレブ:「ほら見ろ」
ダンジョー:「何もおきないじゃないか」
メレブ:「よく見ろ!ムラサキの鼻が豚っ鼻になったろ」
出展 youtube.com/
ダンジョー:「本当だ」
ムラサキ:「ちょ、何すんだよー」
メレブ:「人の鼻を上に向ける”ハナブー”と言う呪文だ」
ダンジョー:「いつどこで使うんだ?」
ヨシヒコ:「スゴイ!」
ダンジョー:「すごいか?絶対使わないぞこの先」
ムラサキ:「ちょっとー、もう人の鼻いつまで上げとくんだよ!早く戻せよ!」
メレブ:「戻してほしい?」
ムラサキ:「・・・うん」
メレブ:「戻してほしかったら・・・・ブヒブヒって言え!」
驚いた表情とイライラの表情が入り混じったムラサキ
ムラサキ:「・・・・ブヒブヒ」
メレブ:「よくできました」 メレブは魔法を解く
ムラサキは鼻を撫でるしぐさ
ヨシヒコ:「私にもハナブーかけて下さい」
間髪入れず
ダンジョー:「かからんでいい!」
メレブ:「すまん!1日1回だ」
ムラサキ:「使えねー」
メレブ:「どうだ。俺は魔法使いだ」
ダンジョー:「で、他にはどんな魔法が使えるんだ?」
メレブ:「今のところ」 バチッと格好つけた視線で 「ハナブーだけだ!」
ムラサキ:「使えねー」
メレブ:「これから旅をしていく上で、いろいろと呪文を覚えていくかもしれないっ」
ムラサキ:「覚える呪文も使えなさそう」
メレブとムラサキの口喧嘩が始まる。
ヨシヒコ:「行きましょうメレブさん」
メレブ:「おう。連れて行ってくれるか」
ヨシヒコ:「こちらこそ。お手伝いくださってありがたいです」
メレブ:「ヨシヒコ、何かほしいものは要らないか?この村にあるものはなんでもやるぞ」
ヨシヒコ:「私は父上と薬草を探したいだけです。そのために旅を続けます」
ファンファーレが鳴り響く
メレブ:「無欲な奴だ」
ムラサキ:「バカなだけよ」
メレブ:「手伝うぞ。その願い」
ダンジョー:「俺もだ。それがどんなに長い旅になろうともな」
メレブ:「どんなに長くかかろうとも」
ムラサキ:「じゃあ・・・・私も仇をしばらく我慢するか」
4人:「ははははは」
朝霧の中4人は長旅への誓いを交わすのだった
ヨシヒコ:「行きましょう」
ダンジョー&メレブ:「ああ」
ドラクエっぽい音楽の中新しいメレブを仲間とし、ヨシヒコ一行は旅の途に入った。
— 1話その⑤終わり ・・・・ 1話その⑥に続く —
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